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2022.06.17
新築での完全バリアフリーは危険!必要に応じた段階的なバリアフリーで元気に

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バリアフリーという言葉が生活に浸透してきていますが、もともとは高齢者や障害を持つ方が安全で安心した暮らしが送れるように建物内外の段差などのバリアとなる障壁を取り除くことでした。

バリアフリーと似ている言葉にユニバーサルデザインがあります。
ユニバーサルには、一般的、普遍的といった意味があります。

これは、障害だけではなく年齢、性別を問うことなく多くの人が利用できるものとしてデザインされた空間や製品になります。

バリアフリー住宅で基本となることについて

近年、高齢化が進むことが意識され注文住宅を建てる時に、バリアフリー住宅を検討することがあるようです。

バリアフリーというと、現在住んでいる家をリフォームするというイメージが強く新築住宅でバリアフリー住宅を建てるケースは限られているようです。

新築でバリアフリー住宅を取り入れたい時は、いくつか注意するポイントがあります。

現在住んでいる住宅をバリアフリー住宅へリフォームする場合には、住んでいて不便だなと感じている部分を使いやすいように改修すればよいのでイメージしやすいでしょう。

しかし、新築住宅でバリアフリー住宅にするというのは、具体的なイメージがわかずにどこをバリアフリーにすればよいのかという問題が出てくるのではないでしょうか。

新築住宅でバリアフリーを目指す時に基本となるのが段差をなくすことと、手すりの設置です。

高齢者の住宅内での事故では転倒、転落が多くなります。この転倒や転落を防ぐために必要なのが段差をなくすことと手すりを設置することです。

昔ながらの日本家屋では、板の間と和室の床の段差や、くつずり、建具の下枠の段差など、さまざまな場所に段差が存在していました。
この僅かな段差が高齢者にとっては危険なものとなるのです。

バリアフリー住宅で基本とされる手すりの設置には、二つの役割があります。
まずは、階段や廊下を歩く時の転倒防止。次に、高齢になると足腰が弱くなるため立ち上がることや座る動作に補助が必要となります。

そのため玄関やトイレ、浴室などに動作の補助的な役目としての手すりを設置することで楽に暮らすことができます。

誰のためのバリアフリーにするかというポイント
新築でバリアフリーを検討する時、重要となるのがバリアフリーはいつ必要になるのかということです。

バリアフリーリフォームは今必要だから工事をすることが、ほとんどです。
しかし、新築でのバリアフリーは将来、必要になる時のためにということが多いでしょう。

バリアフリーにする意味として、自分たちが生活に不便を感じるからという理由もあります。
しかし、高齢者の中には、生活に不自由を感じたことをきっかけに高齢者向け住宅への入居、住み替え、親族との同居を進める場合もあります。

このようなことを、考えると新築時点で完全バリアフリー住宅にしなくても良いのではないでしょうか。
新築をバリアフリー住宅にすることで、適度な運動がなくなり身体機能の低下につなげてしまう可能性もあります。

このことから、新築のタイミングでバリアフリーにするのではなく、順序に従いバリアフリーにしていっても良いでしょう。
また、バリアフリーにすることには介助されることを想定した計画もあります。

この介助されることを想定したバリアフリーでは、介助者側の視点での間取りなどがポイントとなります。
このように、将来のことが分からない段階で新築をバリアフリー住宅にすることはリスクを伴う可能性があります。

高齢化が進む中、新築でバリアフリー住宅を検討することもあります。
しかし、将来が未定なうちに完全バリアフリーにする必要はないかもしれません。

バリアフリーは、将来必要になった場面で必要に応じたリフォームを行うなど、十分に検討して決めるのが良いのではないでしょうか。